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リビング・エンド

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原題: The Living End
監督・脚本: Gregg Araki
出演: Mike Dytri, Craig Gilmore, Darcy Marta 他

内容紹介: 『トゥルー・ロマンス』『ワイルド・アット・ハート』『テルマ&ルイーズ』、または『気狂いピエロ』など、2人組の無軌道な逃走劇はいつの時代にも多くの人の心を捕えてきた。

この『リビング・エンド』はその中でも、インディペンデントながら全米単館動員記録を塗り替えた、まさに90年代の、という形容がぴったりくるテーマと描写で迫る過激で切ないポストパンク・ムーヴィーである。

連続殺人鬼のレズビアン、バイセクシュアルの夫を虫けらのように刺殺するヒステリー女、凶悪なゲイ嫌悪主義者、そして夜を徘徊する奇妙な人々…。そんなロサンジェルスの街の片隅でジョンとルークは出会った。2人ともAIDSに冒されて全てに絶望していた。乾ききった西海岸の風景の中を彼らは見えない出口を求め疾走する、レズビアンから奪った拳銃で残された日々を吹き飛ばしながら。(日本コロンビア)


感想: とても直球型の映画だというのが、私の感想です。暴力・セックス・異常な人々など、声をあげたくなるようなシーンが多くあります。全体が映画というより、ドキュメンタリーでも見ているような、そのせいでより現実味を覚えてしまいます。

しかし、ふたりはゲイであってAIDSなんですね。ゲイであるふたりを嫌悪し罵倒する者も出てきますが、映画の中に出てくるさまざまな人々や暴力を見ていると、実はふたりがゲイであることなんてどうってことないことで、むしろ普通だといっている世の中の方にこそ、いろんな異常なことがあったりするのです。

そして、この映画にはAIDSの恐怖も、しっかりと描かれていると私は思います。確かにふたりはAIDSであることに絶望し、ひたすら車を走らせます。その絶望感が顕著に出ているのはジョンの方で、物語が進むにつれてジョンの具合は悪くなっていきます。そして、ジョンはルークが引き起こす数々の暴力沙汰にうんざりしていくのですが、結局は離れられずにいるのです。また、いつ暴発するとも限らない不安を抱えながら。

そうなんです。私は勝手にこう解釈しました。ジョンにとってのAIDSは、ルークに映し出されているのではないかと。結局、ふたりは何の救いも見出せないまま、映画は終わります。あるのは、ふたりの愛だけ。

何も俺たちだけが異常なんじゃない。悪いんじゃない。世の中にはこんなに変な奴が大勢いるじゃないか。俺たちは確かにAIDSさ。いつ死ぬかわかりゃしない。あるかわからない救いを求めても仕方ないじゃないか。そんなことだけに縛られず、俺たちは自由にやっていく。そうやって生きていくんだ。そして、そこにふたりの愛が、全ての摩擦をなくす潤滑油として存在する。この映画を見て、私はそんな印象を持ちました。


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