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慟哭の部屋

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原題: The Screaming Room: A Mother's Journal of Her Son's Struggle With AIDS--A True Story of Live, Dedication, and Courage
A.K.A.: 慟哭の部屋―エイズと戦った息子を看取った母の日記 愛と献身と勇気の記録
著者: Barbara Peabody
翻訳: 相原真理子

内容紹介: 私の息子ピーターは、ニューヨークでエイズ(後天性免疫不全症候群)にかかり、1年後の'84年、サンディエゴの自宅で死亡した。私は、息子の生きようとする意志に負けないよう彼と共に地獄に立ち向かい、号泣をこらえた。しかし29歳のその死は辛すぎる……。本書は死んでいった息子を看取った母が、その真実を、愛と献身と勇気で書いたノンフィクションです。(新潮文庫)

感想: 「バーバラ……呼吸が止まりました」……まさにこの瞬間まで、ピーターは生きようとしました。そして、母親は、怒りと悲しみと絶望の渦の中にあっても、ピーターの懸命に生きようとする意志を支えたのです。母親だけでなく、家族や友人・医師そしてプロジェクトのメンバーなど、さまざまに彼を取り巻く人々が支えたのです。

1980年代、エイズは全世界に衝撃をもたらしました。それは今も勢いが衰えることはありません。エイズ=ホモの偏見の中、この時代には多くのゲイ作家がその命を落としています。

この本は、エイズにかかるということがどういうことであるのかを教えてくれます。そして、エイズ患者・彼を取り巻く人々が如何に不幸と悲しみと怒りと絶望の中で戦っているか……私は彼らに敬服をせざるを得ないと共に、この不幸な病気が一日も早く根絶されることを願わずにはいられません。

ピーターは同性愛者です。家族はそれを受け入れています。いや、命の前にゲイだのゲイでないだのという問題は関係ありません。しかし、この本の中には悲しいかな、それを受け入れられない家族も出てきます。

本を遡って読めば、そこには生きているピーターの姿が描かれています。まるでアルバムを見るように、私は彼を私の中に甦らせます。そして、改めて彼がもういないのだと知ります。人の命はこんなにも重い、それを再読して考えずにはいられません。


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