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エリート養成機関 ナポラ

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A.K.A.: Before the Fall, NaPolA: Hitler's Elite
監督: Dennis Gansel
脚本: Dennis Gansel, Maggie Peren
出演: Max Riemelt, Tom Schilling, Devid Striesow, Jonas Jägermeyr, Leon A. Kersten 他

内容紹介: ドイツ映画祭脚本賞受賞作。ヒトラーの権威が頂点を極めようとする1942年、ナチス要人にボクサーとしての才能を認められたフリードリヒは、自分の可能性を信じて貧しい実家を飛び出し、ナチスの若手エリート養成機関、通称NAPOLA(ナポーラ)に入学する。上官や上級生のしごきやいじめに耐える中で、共に暮らす友人達との連帯を強めていく彼だったが、戦争の苛酷さが次第に陰を落としていく…。


感想: これはゲイ映画ではないのだが、ふたりの少年の深い友情に心打たれる映画だ。悲しくも静かな音楽が、少年の心の傷みや悲しみを切々と訴えてくる。

ナチス党員を、それも指導者となるべくエリートたちを育成するところ「ナポラ」。炭鉱工場で働くフリードリヒは、ボクシングの試合でナポラの指導員の目に留まり、父親の反対を押し切ってナポラへの入学を決意する。

過酷な訓練の中、アルブレヒトが入ってくる。彼の父親はナチ党指導員。だが、彼自身は詩や論文を書くのが好きな文学少年だった。過酷な訓練に堪え切れず脱落していく生徒たち。ボクシングの腕を買われたフリードリヒは、その期待に応えようとしていく。次第に何かを見失っていく生徒たち。

そして、戦争の現実は、彼ら訓練生の上にも重く圧し掛かってくるのであった。戦争の無残さや非道を許せないアルブレヒト。父親と対立する彼は、氷点下の訓練の中……。


ナチスと言えば、即ユダヤ人大虐殺を思い浮かべ、ドイツ人皆が極悪非道な印象を持ちがちだが、ドイツ国内にも戦争の犠牲者はいるわけで、彼ら少年たちもまたそうなのだと感じる。

ナチ党の指導員となるべく過酷な訓練にもめげず、ひたすら頑張り抜こうとする彼ら。だが、戦争が彼らを否が応でも、その現実に巻き込んでいく。何かを押し殺し、現実を受け入れていく少年たち。だが、アルブレヒトは違っていた。

父親の期待に背いても、自分を貫くアルブレヒト。その姿は、大切な何かを見失いかけていたフリードリヒの心を、再び取り戻したのだった。


見終わった後の感想は、第一に悲しいという思いだった。こんなふうにして、少年たちも戦争に巻き込まれていったのかと、思いため息をつくばかりで、アルブレヒトとフリードリヒの友情がせめてもの救いなのだが、その結末もまた傷ましいのだ。

エリートを夢見たはずのフリードリヒは、ナポラを後にする。彼が校舎を振り向いたとき、彼は何を見たのだろう。彼の眼差しが、それを物語っている。

音楽が実にいい。しずしずと流れるメロディーは、まるでゆっくりと氷が溶けるように心に染み入ってくるのだ。

僕はこの映画を何度も見た。とても悲しい場面がある。それは、彼らがロシアの囚人の脱走者を捜す場面だ。それ以外にも、アルブレヒトの最後の選択。ナポラを立ち去るフリードリヒの姿。どれもが胸に迫るのだ。


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