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監督: John Greyson
脚本: Michel Marc Bouchard
出演: Ian D. Clark, Marcel Sabourin, Aubert Pallascio, Jason Cadieux, Danny Gilmore, Matthew Ferguson, Brent Carver, Rémy Girard, Robert Lalonde, Gary Farmer 他
内容紹介: A dying prisoner s last confession serves as the cover for a plot to take Bishop Bilodeau hostage. Mastermind Simon has planned a special performance for the cleric: a reenactment of the days when they were schoolboy friends and when they were both in love with the same handsome boy.
The action moves back and forth seamlessly through time between the crude prison and the actual events of 1912, culminating in the tragic night when both men s fates were decided and their true love was lost forever.
- Lilies (film) - Wikipedia
- Lilies - Les feluettes (1996) - IMDb
感想: 1952年、ケベックにある刑務所をひとりの老司教が訪れるところから物語は始まる。老司教ビロドーは四十年来の友人シモンの告解に耳を傾ける。だが、突然その告解室に閉じ込められてしまう。そして、彼が小さな窓から見たものは、隠された真実の悲劇であった。
少年同士の愛が語られるが、これを初めて見たとき何て挑戦的な映画だろうと思った。
刑務所という規律に縛られた場所。そこを訪れながら告解室に閉じ込められ、囚人によって演じられる真実をうろたえながら見ていくのは小さな窓。司教つまりはカトリックの偏狭さを物語っているのではと思った。
しかも、原題は『Lilies』という純真無垢を意味する言葉であり、聖書で語られる有名な句にも出てくる。栄華を窮めたソロモン王でさえ、野の百合ほどの装いもなかったと。
一度は打ち破られそうになりながらも愛を貫いたシモンとヴァリエこそが、まさに百合の花であり『愛』という純潔を守りぬいた崇高な者たち。そして、対極に置いたのが恋に破れ、人を死なせるという罪を犯すまでに落ちたビロドー。そのビロドーが恋した相手は同性であり、彼は司教。
監督のジョン・グレイソンは『Queer As Folk』でも知られている。『QAF』はまだシーズン1しか見ていないが、十分楽しめるドラマだった。
『百合の伝説』は『QAF』よりも更に５年ほど前の作品になるが、改めて見ると彼の才能のすごさをつくづく感じさせられる映画だった。
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